神恋~水神様に恋をした~


私の手を握って歩き出す白。
その腕に引かれながら私は黒狐を背にして歩き出した。


それ以上、何もせずに帰ると言う事は黒狐は死んでしまったのだろうか。


少しだけ寂しい気もした。
あんなに優しかった黒狐がこの世からいなくなるのは。


うっすらと残る昔に遊んだ記憶。


あの時は、とても楽しかった。
あの時の黒狐は、満面の笑みを見せてくれてたから。


(さよなら、黒狐…、)

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