神恋~水神様に恋をした~
光はだんだんと小さくなる。
光が完全に消えたとき、大蛇の背中の傷は全くなく綺麗な肌を取り戻していた。
(何だか、体が痺れる)
息苦しさを覚え、私はその場に倒れ込む。
「あんのバカっ…!!」
初めて見る白の動揺ぶりに何だか嬉しさを覚える。
脱力する私を抱き起こし何やらしている。
とても心地良い。体が軽くて浮いているみたいだ。
ハッと我に返り、目を開けると私を抱き起こしている白と顔を覗き込む大蛇の姿があった。
「びゃ、」
「柄にもない事をさせるな。」
その言葉と共に、私を強く強く抱き締める白はいつになく焦っていた様子で。
私のためにこんな必死になってくれた彼が珍しく、
私を抱き締める何て事をされたのは初めてで。
とても嬉しかった。
「白様が、誰かのために水の力をお使いになられるのは初めてですね。」
「黙れ大蛇。」
「す、すみません…。」