神恋~水神様に恋をした~


布団からゆっくりと出る。

こんな朝早いのに、階下からは良い香りが漂う。

小鬼くんたちが朝食を作ってるんだ。
いつも、こんな早くに大変だなぁ。


「小鬼くんたちおはよう!」


釜戸でご飯を必死に炊く小鬼くんたちは私を見て飛びつく。


「「雪ちゃんおはよう!」」


「早いね!具合はどう?」と心配する二人が何とも可愛らしい。


小さい子に言い寄られるってこんな気分なんだぁ~…。

朝からぽわぽわお花畑の私たち。

気分よく朝を迎えられたと思った矢先、お庭に何やら人のような鳥のような者が居るのに気がついた


「な…何あれ…、」

「あぁ、あれは放っといて下さい。」


青鬼くんも赤鬼くんも、あの変な存在に気付いている様子。

なに食わぬ顔で調理を進めていく二人は、あれが何者なのか知っているのだろうか。


< 66 / 249 >

この作品をシェア

pagetop