神恋~水神様に恋をした~
「俺の敷地だ、暴れるなら失せろ。」
ヤタガラスのピーピー声でイライラしているのか、白の眉間にはシワがよっていた。
(お、怒ってらっしゃる…!)
「白様!雪ちゃんお嫁に貰っても宜しいでしょうか!!」
その言葉に返事もせずに、白は静かに朝食を食べる。
こ、こんなヤタガラスにもペースを乱されない何て凄い。
「白様!」
「良い加減にしろ。騒がしいと言っているだろう。」
瞬間ピタリと動きをとめてしまったヤタガラスは、何だか動かないでいるのが辛そうだ。
ヤタガラスが黙ってくれたおかげで、屋敷には白の温かいお茶をすする音だけ静かに響く。