ワケあって、イケメン先生と同居始めます。
桜が皆を包み込んでいる。


クラスが発表されている紙の前には、たくさんの人でいっぱいだ。


「うわ…見えない。」


「ほんまやな。まぁでも、俺は見えるし。」


私よりはるかに背が高い春空は、余裕と言わんばかりにドヤ顔を決めてくる。


「私だって…背伸びしたら…見えるんだよ…。」


頑張ってつま先立ちをしてみせる。


そしたら次は新たな課題が浮き彫りに。


「目が悪くて…見えない。」


「はは。それは残念でしたね。俺は見える。」


先生の本を暗いところで読みすぎたかな…。


なんて思考を張り巡らせていたら、春空が小さくうめき声を漏らした。


「何?何があったの?私いた?」


「安心しぃ。千音も優も鈴も俺も一緒や。」


さらっとネタバレしてくれたけど…、でも!優たちと一緒なのは良かった!


「で、何が気に食わないの?」


「いや…気に食わんのやなくてやで…。」


春空が言うのを躊躇った。


「担任のとこ見えるか?何ならお姫様抱っこしたげよか…」


「それは遠慮しとくよ。」





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