ワケあって、イケメン先生と同居始めます。
桜の奥からひょっこり顔を出したのは、紛れもなく春空本人だった。


「ほんと、神出鬼没だね…。春空って。」


「千音かてやん。何で俺の行くとこ行くとこにおるん?」


「そんなの知らないよ。」


さすが春空。私服もセンスいいね。


ファッションとかはあんまり興味ないけど、雑誌から切り抜いてきたような感じだ。


「誰と来たの?まさか、春空に限って一人とかないよね。」


人気者の春空の事だ。きっと誰か友達と一緒なんだろう。


「あと一人おるよ。そろそろ来るんちゃう。」


すると、


「春君~。速いよ~。」


高い、女の子らしい声が桜の向こうから聞こえてきた。


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