ワケあって、イケメン先生と同居始めます。

「千音、春空くん！ちょっと買出し行って来て！」


忙しそうにする優から声がかかった。


「分かった。」


「これメモね。重いもんあるから春空くんパシらせていいし！」


「おい、誰がええ言うた。」


仲が良いのか悪いのかって感じだよね、この二人。


会ったらすぐ喧嘩するし。


「はい春空行くよ。」


優に食ってかかる春空の腕を引いて、すぐ傍のホームセンターに向かう。


「千音、えらい乗り気やな。」


「そうでもないよ。」


春空がポツリと呟いた。


「最初あんなにイヤそうにしとったのに？」


「うるさいなー。」


初めはイヤだったけど、この雰囲気を楽しまないのはもったいないかなって思い始めたんだよ。それくらい気づけ！


「はい、これ重いもの。頑張ってね男の子」


照れ隠しにどんとペンキ類を春空に渡す。


「何これ…ほんまに重いやん…。」


「罰だと思って持ってな。」