ワケあって、イケメン先生と同居始めます。
「可愛いメイドさんだね。どこの教室でやってんの?」


「3年3組です。そこに行けばもっと可愛いメイドさんがいますよ。」


精一杯の笑顔が段々引きつってくるのが分かった。


(しぶとくない…?この人たち)


いくらかわそうとしても、それを許してくれない。


大学生くらいだろうか。しつこいな…。


「すみません。仕事があるので…。」


「それって、俺たちと話すよりも大切なこと?」


ったりめーだろーが!いい加減キレそう…。


「じゃあさ、案内してよ。」


腕を強く引っ張られる。


「止めてくださいって…」


連れて行かれそうになった瞬間、真横のドアがガラッと開いて、白衣の人が見えた。


「っ……」


私を引き込んだ直後、ドアの鍵を閉める。


「しーっ。しゃべんな。」


外では状況を把握しきれていないのか、うろたえるような声が聞こえてきた。






< 315 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop