ワケあって、イケメン先生と同居始めます。
長かった文化祭も残すは売り上げ発表だけになった。


ここで一位になったクラスには、全員に『学食一週間タダ券』がもらえる。


「千音、ドキドキやな!」


「だね!」


これだけには少しばかり興味があった。


一週間タダだなんてお得すぎる!


「最後に一位の発表です。」


司会の明るい声に、更に周りも盛り上がる。


「一位は…3年3組!おめでとうございます!」


まるで漫画のようなシナリオでも、嬉しいものは嬉しい。


「こんなコメントが寄せられています。『可愛いメイドさんや、かっこいい執事さんがたくさんいて楽しかった。』」


「千音、優ら天才や思わん?」


「鈴も~。頑張ったよ~」


「うん!」


私から優と鈴に抱きつくなんて初めての事だな、多分。


「ありがと。楽しかった!」


良い思い出になったって断言できる。


抱き返してくれた二つの熱に、涙が出そうになったのは内緒だけど。






< 317 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop