ワケあって、イケメン先生と同居始めます。
毎日、考えることは『優たちが楽しいように』だった。


「全部…バレてたか。」


今までの上辺だけの友達関係では、絶対に思うことのなかった事。


心の底から、仲良くしたいなと思える友達に出会えたことがこんなにも嬉しいなんて。


「ありがと。今までの分…全部返しきれないけど。」


言ってて照れくさくなった。でも、この際そんな事はどうでもいい。


「末永くお幸せに。」


回復した優が私の耳元で囁いたその言葉に、全身が真っ赤になった。


「優…絶対悪意あるでしょ…」


ニヤリと笑う優は、意地の悪そうな目を向けてくる。


「せんせー。優ちゃんがからかってきます!」


「優…それはないだろ。」


私たちの話を優しく見守ってくれていた先生にも、ちゃんとお礼言わないとな。


「で、千音ちゃん。一つ大切な隠し事を残しておられますが。」


一つ?これ以外に何かあったっけ?


「何ですか?」


「私は」


先生の後に続いて言ってみる。


「私は?」


「先生と」


「先生と?」


「同居」


「同居?」


「しています」


「しています?って…あ───!」







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