ワケあって、イケメン先生と同居始めます。
「やっと言えたな。」


ソファに座る先生を見上げると、優しい手が降ってきた。


「先生、私今床に座ってるんですよー。首疲れるんで降りてきてもらえません?」

机がソファよりも低いから、勉強する時はいつも床に座っている。


「やだよ。千音がここ来ればいいじゃん。」


私をひょいと持ち上げて、自分の横に座らせる。


「ち、近いんですっ…死にますよ!」


まだこの距離には慣れられない。


「このくらいで死なれちゃ…ね?」


うぅ…いつもの私がいじめられるパターンだ…。


どうにかして空気をかえたい。


「確かに、言えたのは良かったです…」


この話題しかないだろうと思って口にするも、これがまた裏目にでる。


「良かったと思ってるよ、俺も。だから千音ちゃんにご褒美をあげようかと。」


ご褒美?なんじゃそりゃ。


「千音、優たちに『先生ってどんなキスしてくるの?』って訊かれてたよね?あれに答えてくれたらキスしてあげる。」










< 333 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop