ワケあって、イケメン先生と同居始めます。
「自分が前住んでたアパート…取り壊されてました…。」


泣きたくなるのを必死に我慢する。


こんな所で泣いてちゃだめだ。


「母親にも…会えずじまいで…」


傍にあったクッションを手に取り、顔をうずめる。


「これからどうするとか、あったりする?」


もう声を出す気にもなれない。


ふるふると首を横に振っていると、



「むしろ好都合じゃん…」





なんて呟きが聞こえてきた。


「何が好都合なんですか?また私先生に迷惑掛けることになるん…」


「千音…俺の事好き?」


私が最後まで言い終える前に、真顔で尋ねてくる。


何をいまさらな事を…。


「当たり前じゃないですか!大好きですよ!」


「そっか。俺も大好き。」


何が言いたいのかさっぱり分からない。


「だからさ…」


ふっとイジワルそうに笑って…








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