チョコレートプリンス*きみだけをずっと*



その瞬間に先生が2人に……なった。



「わっ!本当になった!」



思わず声が出てしまった。



2つに分けたからといって両方が同じ動作をするのではなく、



先生は実際にミルクレープを作る方と説明する方に分かれてやっている。



「ポイントはフライパンを1度濡れたふきんにあてることね。



当てないとフライパンが熱すぎて生地が焦げますよ」



そして作業に入る前に、ミルクレープを作っていた方の先生が



「ここで分身の魔法を上手に使えた人は来週のケーキコンクールにアシスタント役で分身を使って出るのもありよ!」とウィンクをしながら言っていた。



周りでは「それいいな」「2つの作業が進むってことは時間も半分になるしな!」と先生の提案に乗り気みたい。



「では制限時間、片付け含めて1時間。はじめ!」



大きめのアレット先生の声で、ざわざわした空気が一気に締まって、生徒たちは早速作業を始めた。



< 112 / 247 >

この作品をシェア

pagetop