チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
その仕草をちょうど見ていた尚くんとパチッと目が合った。
尚くんは目を見開くと、かき混ぜていたボウルを置いてあたしのところに来てくれた。
「どうしたの?こんなところで。もしかして翔斗とケンカでもした?」
「ううん…逃げ出してきちゃった」
あたしはフルフルと首を横に振った。
「翔斗の特訓きついよね。未桜ちゃんすごいよ!でも、アイツが誰かに教えることって実は凄いことなんだよ」
アイツは自分の努力も技術も見せない人だからと教えてくれた。
「え……でもあたしには」
厳しいけど、ひとつひとつ教えてくれた。