チョコレートプリンス*きみだけをずっと*



すぐにミキサーの電源を切って、バッと後ろを瞬時に振り向くと、あたしたちの所に歩いてきたのは……。



「……翔斗」



さっきあんな態度取っちゃったから怒ってるかなと思ったけどいつもどおりみたいだ。



どうしよう、今のまさか翔斗は見てないよね?



いつも一緒にいる人だから、なんだか恥ずかしい。



あたしは恥ずかしくて彼と目を合わせることができなかった。



翔斗はこの散らかった失敗したボウルの数を見て「逃げ出して、ボーっとしてた訳ではないんだな」と言ってくれた。



あたしはその言葉にコクンと頷く。



「未桜ちゃん、本当によく頑張ってたよ。だから俺、未桜ちゃんと敵なのに一緒にホイップクリーム教えちゃった!」



つい未桜ちゃんの目にやられちゃったなんて言いながらハハッと笑っている尚くん。



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