チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
「……まぁごくごく普通だな。誰にでも作れるクリームだ」
待ち続けた翔斗の言葉はたった一言だった。
そして欲しかった言葉は……もらえなかった。
「そっか…!やっぱりこんな短期間に集中してもだめだよね!」
何か答えなくちゃと思って、あたしは落ち込んでる気持ちがバレないようにあははと笑いながら言った。
「相変わらず翔斗は自分にも、誰にでも厳しいのな。ちょっと俺にも食べさせて」
尚くんもスプーンでクリームをすくって口の中に含んだ。
「美味しいじゃん!今までの中で一番おいしいよ、未桜ちゃん!!
ちゃんと時間とか混ぜ方とかコツ掴めてきてたもんね。
未桜ちゃんも食べてみなよ」
尚くんは持っていたスプーンでもう一度クリームをすくって有無を言わさずにあたしの口に入れてきた。