チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
少し時間が経つとあたしたちの調理台にも先生たちが集まってきた。
「おお!これは山ですか。色合いもいいですね。そしてこの短い時間でよく4つもケーキを作り上げましたね。感心です」
「本当ですね。味の方も甘さがケーキによって控えめと甘めで作られてますね。
4つの味がケンカしないように工夫されています。
食感もふわふわでしっとりしていて、1年生にしては完成度も高い」
「山をイメージしたのは何か理由でもあるんですか?」
学園長先生は翔斗の方に視線を向けた。
すると翔斗は「いや、それは俺じゃない」と言って、あたしの方を見た。
「え、翔斗!あたしはアシスタントだから……」
一緒に考えても、作ってもそれは翔斗の作品だよ。