チョコレートプリンス*きみだけをずっと*




「言っただろ、アシスタントだって参加者の1人って」



“お前が言え”って翔斗の顔がそう言っている。



「なるほど、山を選んだのは未桜さんだったんですね」



にっこり笑いながら尋ねてきた学園長先生。



「はい!


……家族と想像した時に浮かんできた思い出が、今はいないのですが父に怒られながら



家族全員で山登りをしたことでした。



そのエピソードを基に翔斗くんが色合いや味などを考えてくれてこのケーキになりました」



学園長先生は「そうだったんですね」と頷きながら話を聞いてくれた。



そして先生たちは次の調理台へと移動して行った。



あとは結果を待つだけ。



2年生のケーキもきっとすごいだろうけど、それでもあたしたちが勝てますように。



< 172 / 247 >

この作品をシェア

pagetop