チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
「言っただろ、アシスタントだって参加者の1人って」
“お前が言え”って翔斗の顔がそう言っている。
「なるほど、山を選んだのは未桜さんだったんですね」
にっこり笑いながら尋ねてきた学園長先生。
「はい!
……家族と想像した時に浮かんできた思い出が、今はいないのですが父に怒られながら
家族全員で山登りをしたことでした。
そのエピソードを基に翔斗くんが色合いや味などを考えてくれてこのケーキになりました」
学園長先生は「そうだったんですね」と頷きながら話を聞いてくれた。
そして先生たちは次の調理台へと移動して行った。
あとは結果を待つだけ。
2年生のケーキもきっとすごいだろうけど、それでもあたしたちが勝てますように。