チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
てことは、尚くんだけは誰だか知ってるってことなんだ。
いいな~!翔斗の好きな人ってどんな人なのか見てみたい!
あたしも一緒になって「ねー!教えて!」って言おうと思ったけど
翔斗の表情を見ると、どんどん眉間に皺を寄せて怒っているのが分かって止めておいた。
「お前らいい加減にしろよ!!話すわけねぇだろ。
未桜、明日のケーキ決めるぞ」
ついに我慢の限界が来た翔斗が切れてしまった。
ルイくんと苺子ちゃんはピタッと止まって固まっていて……。
「えっうん!」
あたしは返事するとすぐに翔斗の後をついていった。
「尚、覚えてろよ。明日は絶対コテンパンに負かしてやるからな」
「それはどうかな。俺も負ける気は全然ないよ」
調理室を出て、いつものように瞬間移動をするのかと思ったら
「"リベラルション"」
翔斗は誰からの魔法でも防ぐための覆いを解いた。
そして差し出された手を掴むと今度こそあたしたちは瞬間移動をして部屋に戻った。