チョコレートプリンス*きみだけをずっと*



でも、もう尚くんはここにはいない。



学園長先生は本当は退学にするところを他の先生たちに異論して、尚くん自身の話を聞いて考慮して停学処分にした。



けれども尚くんは自主退学を選び、翔斗に謝罪をするとこの学園から去って行ったんだ。



最後に残していった尚くんの言葉は『パティシエの夢を追いかけ始めた場所で一からやり直してくる』だった。



そんな清々しい尚くんをあたしたちはもう止めなかった。



そしてあたしがこの世界から去らなければならない日も刻一刻と近づいていた。



ルイくんや苺子ちゃんとせっかく仲良くなれたのに、翔斗とは想いが届いたのに離れなくちゃいけないのがとても悲しくて自分の部屋でこっそり泣いていたこともあった。



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