チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
「わっ!」
思わずびっくりして大きな声を出してしまった。
……恥ずかしい。
来るって分かってたはずなのに、驚いちゃったよあたし。
横からは3人のクスクスと笑い声が聞こえてくる。
「何やってんだよ、二人して」
「同じ反応してたよねー!」
「きゃー!あなたが未桜ちゃん?」
3人がひっきりなしに話すから、あたしは一人でワタワタし始める。
「あっ、えと、えと、あの……」
名乗らなきゃいけないのに、なかなか言葉が出てこない。
「彼女が峯岸未桜。向こうのパティスリーの常連客。
今日事情があってここに来て、学園長と話し合った結果、ここてしばらく生徒としていることになった」