チョコレートプリンス*きみだけをずっと*



そしてその音はあたしの前で止まった。



「Je suis désolée. Je m'appelle Francoise. Enchanté, Mio」



にこっと優しく微笑むフランソワ先生は何を話しているのかは全然理解はできないけれど



フランソワって名前を言ってるから、たぶん自己紹介をしてるんだと思う。



どうやって返したらいいんだろうと思って、キョロっと尚くんの方見ると



最後に先生が言ってた言葉をそのまま返してと言ってくれた。



「アンシャンテ…」



「Très bien !」



先生はそれだけ言うと、再び黒板の前に戻っていった。



何にも分からなかったけど、とりあえずなんとかなったよね。



「良かったね、素晴らしい!だって」



「本当に?」



この学校での初めての授業でいきなり恥をかいちゃって、いきなりもうやっていけない!って思ったりもしたけど尚くんのおかげで本当に助かった。



フランス語の授業をなんとか乗り越えた次は、お菓子の実習。


< 60 / 247 >

この作品をシェア

pagetop