チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
「あ、翔斗!」
一番奥の調理台で材料や道具を用意している彼を見つけた。
だけど、翔斗は1度こっちを向くと『速くしろ』というオーラを出すとまた準備を始めた。
なんかピリピリしてる?
そう思いながらも翔斗と反対側の調理台に立つと、あたしの前にはすでに準備がきれいにされていた。
「今日だけだからな。片付ける時にきちんと場所覚えろよ」
「う、うん!分かった!」
「あと、たぶん実習中は未桜に何もできないから」
「え、それってどういう」
こと?って聞こうと思ったのに、始まりのチャイムが鳴って聞くことができなかった。
それと同時に女の先生が調理室に入ってきた。