チョコレートプリンス*きみだけをずっと*



その後、冷蔵庫の場所を教えてもらって、さっき作ったものを少し冷やすことになった。



良かった。これでガナッシュっていうのになるよね。



「それにしても、チョコレートの湯煎温度を知らないのによくガナッシュの作り方を知ってたな」



「え、あ、まぁね」



うわっ、あたし急に挙動不審になりすぎだ。こんなんじゃすぐにバレちゃうよ。



あのチョコレート今度冷えたらどうしたらいいんだろう。全然分からないよ。



「そう。だったら残りの仕上げも自分でできるよな」



翔斗は今度はすごく高そうな台を持ってきていて、次の作業に移ろうとしていた。



やばい、これは大人しく白状して教えてもらうべき?自分でやっても、やらかすことしか想像できない…し。



次の作業に入ったら、また集中してあたしのことなんて見えなくなっちゃうだろうし。



< 77 / 247 >

この作品をシェア

pagetop