チョコレートプリンス*きみだけをずっと*



「ルイに聞け。俺はこれからテンパリングで忙しいから」



翔斗はそう言うと、チョコレートを湯煎にかけてさっきの台の上にチョコレートを出していた。



「やっぱ僕に回ってくると思った。じゃあ、ガナッシュの残りは僕と一緒にやろう。



ついでにガナッシュの話もしてあげる」



あたしはコクンと頷いた。



でも視線は翔斗の作業から目が離せない。



パレットナイフを手に持って、器用にチョコレートを広げたり、集めたりしている。



すごい、集中力がまた作業だけに向けれてる。



なんか見てるうちにチョコレートに光沢っていうか、ツヤが出てきたように見える。



「翔斗のテンパリングが気になる?あれ、簡単にやってるように見えるけど、あのテンパリングのやり方は相当練習を積み重ねないとできないことなんだよ」



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