チョコレートプリンス*きみだけをずっと*
翔斗は後ろを振り向くことなく、前を走り続けている。
いつになっても姿が見えなくならないっててこと、一応はあたしのこと考えてくれてるのかな?
でも、こんな格好でランニングは本当にキツい。
動きにくいし、前にあんまり進んでる気がしない。
翔斗だって、実ははぁーはぁー息切れしながら走ってるんじゃ?って思って
腕を今よりも大きく振って、足を動かして少しずつ翔斗の間を埋めていった。
走って、走って。
ようやく翔斗の背中が間近に見えてきた。
「遅い!これだと制限時間ギリギリだ」
そう言って、翔斗はペースを上げていった。というか、全然彼は息切れしてなかった。