2択に1つの恋愛

「は~・・・」


学校までランニングをしてきた私と春は、軽くかいた汗を拭った。


「なんで二日連続で走らなきゃいけないのよ・・・」


「俺のプライドの為に。ついでにお前のダイエット♪」


「あたしゃ、んな太っとらんわ!」


思わず春の腹にグーパンチ。

春はげふっと言って、ニヤリと笑う。


「んな可愛くない性格してると、男にふられるぞ」


「余計なお世話よ!」


本気で恋人にしたい人なら、殴るわけ無いじゃん。

そう思ったけど、口にはしなかった。


「今日の1限目って何だっけ?」


「理科。もうイヤ・・・なんで朝っぱらから苦手教科なのよ・・・」


「運命だと思え」


「まーでも、自己紹介で少し時間がつぶれるよな~♪」


「簡単に終わるといいけれど」


自己紹介なんて、私は嫌いだ。

嫌いな教科って聞かれても正直に話せないところもあるし(先生が何の教担なのかによって決まるじゃん)

私は嘘は嫌いだよ・・・


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