2択に1つの恋愛

ホームルームが終わると、レオはすぐに席を立とうとしたけれど、女子たちに囲まれて身動きが取れなくなってしまった。



「なんで日本に来たの?」



「彼女いるの?」



「家どのあたり?」



女子の歓声のような質問攻めにレオは困っているようだった。


彼の困ったような視線が私に向けられているのを少し感じたけれど、ここで助けに入るともっと睨まれちゃうもん・・・レオ、ごめん。


そのときだった。


春が立ち上がってレオに近づく。



「おい、お前らな~転入生がいくら珍しいからって、この俺を無視するのはないんじゃねえの?」



「無視なんかしないよ~春くんも好きだけど、レオ君も素敵じゃない☆」



「二股かける気?(笑)」



「まっさか~」



春は何故か女子から人気である。


春が入ったことにより、レオによりたかる女子が少し減った。



レオが有り難うという視線を春に送る。


春はニッと笑って気にすんなと言っているようだった。



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