キミとまた逢える日まで
「瑠花、最近森谷と仲良くしてるみたいだけど、大丈夫?」


昼休み、親友の文香がそんなことを言ってきた。


「大丈夫だよ?」


「ほんとに?だって森谷だよ?いつ何してくるかわかんないじゃん!私、瑠花が心配なの。」


文香のことは大好き。
中学からずっとそばにいてくれて、信頼してる。


だけど、森谷くんを悪く言うのはいくら文香でも許せないよ!


「なんでそんなこと言うの!?確かに森谷くんは無愛想だし、怖く見えるかもしれない!私も最初はそうだった!だけど、森谷くんはほんとはすっごく優しいひとなの!だから、森谷くんのこと悪く言わないで!」


文香はすごくびっくりした顔してる。


あ…私つい熱くなっちゃって…。


「ごめん…熱くなっちゃって…」


「いや、瑠花はなにも悪くないよ。こちらこそごめんね。瑠花の気持ち考えないで無神経なこと言っちゃったね。…ねぇ、瑠花。瑠花は森谷が好きなんだね。あんなに誰かのために必死になってる瑠花、初めて見た。頑張れ、瑠花」


私が…森谷くんを好き…?


そんなこと考えたこともなかった…。


「そんなこと考えたこともなかった…。森谷くんと一緒にいると落ち着くっていうか、心が癒されるっていうか…。あと、時々悲しそうな顔をする森谷くんを守りたいって思うんだ…」


「自分以外の誰かを守りたいって思った時点でそれはもう特別なひとなんじゃないかな。」


そっか…私…気づかないうちに森谷くんに恋をしてたんだ…。
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