キミとまた逢える日まで
第三章
それからも私は毎日お見舞いに行った。


森谷くんとずっと一緒に居れる
なんて甘い考えが打ち砕かれたのはこの日だった。


「森谷くん!来たよ~!」


「おう、瑠花。毎日ありがとな」


「気にしないで!」


「今日は学校で、鈴木くんが居眠りしてて、いきなり椅子から落ちて先生に怒られてたよ!」


「ははっ、まじかアイツ…!」


「鈴木くんバカだね笑」


「いや、瑠花のがバカだろ」


「だからなにそれ!!バカじゃないしっ!!」


「ははっ、バカだろ!」


「もう…!!」


楽しい時間はあっという間に過ぎて、もう帰る時間になってしまった。


「あ、もうこんな時間か…。はやいな…。また明日来る!バイバイ」


「おう、またな瑠花」


森谷くんの病室を出て歩き始めると、


ガッシャーンッ!!


大きな音が聞こえた。


「えっ…!?」


走って病室に戻る。


「森谷くんっ…!?」


森谷くんは苦しそうにうつむいていた。


私は泣きながらナースコールを押した。


「森谷くんっ…!大丈夫っ…!?」


看護師と医師が駆けつけてきて、森谷くんは担架に乗って運ばれていく。


「付き添いのかたはこちらで待っていてください」


手術室の前に着くと、私は中には入れず外で待つしかなかった。


てを組み、ぎゅっと目を瞑る。


「お願いっ…!!」


< 8 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop