好きでやってんだから。
ー病院ー

先生 「意識不明の重態です。
もう目を覚まされることは
ないかと…」

歩 「えっ…。」
驚く自分と納得している自分がいた。

先生 「あの、ご家族の方は…?」

歩 「速人くんは、
家族も親戚もいません。」

先生 「どうしましょう…」

歩 「お金は僕が。」

先生 「でも…」

歩 「お金は僕が用意するんで
なんとかしてください。」

僕はそっと一万円札を握らせた。


先生 「わかりました。失礼します。」


大人なんてそんなもんだ。
人の命がかかってるのに…。
お金お金お金お金…。

まぁ、いいよ。

速人くんを助けられる
可能性があるのなら。

< 2 / 17 >

この作品をシェア

pagetop