儚き恋は終わらない。
1時間目が始まり、終わり。
また廊下──。
無意識に、凌くんを探す。
だけど、教室にいたのか見れなかった。
…残念。
そして私の隣には、夢叶…瀬戸君。
夢叶は、別れるなど惜しいだの言っていたのにも関わらずべったり、と絡んでいる。
全く…。
「で、未祐奈はどう思う?」
急に、瀬戸君に話しかけられた。
(ご紹介遅れましたが、私、
橘 未祐奈 タチバナミユナ です!
ちなみに、話聞いてなかったのでイミフです。)
「ご、めん…話入ってなかった。」
「もう〜未祐奈、ボケてるよーぉ?」
「あははは…ごめん。」
「ったくね!ねぇ?瀬戸君。」
夢叶…なんか私…イラっとしたぞ。
なんというか少しぶりっ子?ぽい、
「ボケキャラか、未祐奈。可愛いな。
じゃあ、はじめから説明するか!」
か、可愛いな…って私に?
彼女いるのに?
ほら、ほらほら夢叶怒ってる!
目を細め、頬を膨らましている。
明らかな怒り。
「あっ、えー、別に説明しなくてもいいよ!
その。私は…うん。」
「だってぇ瀬戸くんっ!じゃぁ、別にぃぃょね?
それでねっ、その」
夢叶が話し始めたが、瀬戸くんは「話変えようぜ。次、なんの教科?」。
「ぇ、とぉ…なんだっけ?」
「次は、数学だよ。 」
と私は答えた。
「あ!数学か、さんきゅー。
数学なぁ…先生がな。」
「ん?先生が…?」
つい疑問になり問う。
「先生苦手なんだよな~。」
「あ!わかる!特に最近、私語を慎めってうるさいよね。」
「そう!そうなんだよ!!わかってくれるか?」
「うん、わかるわかっ…」
「ゎたしもゎかるょ!!!」
夢叶が軽く叫んだ
迂闊にも私は忘れてしまってた。
また夢叶が機嫌を悪くする、と思い私は黙った。
「お、う。」
「ぅん!」
「……………。」
瀬戸くんも黙った。
すぐに教室についたので幸いにも、沈黙する時間からは免れた。