願わくはキミに


ペシッと力強く自分の頬を叩く。 



___違う。


きっと、顔が熱いのは、慣れない普段の生活で気後れしてるからだ。

ずっと寝てばっかりの病院生活だったから、男の人とも関わったことないし。

なにより私よりも歳上だから、雰囲気に飲み込まれちゃうんだ。


しっかり、しなきゃ。



私は気合いを入れ直して自分の部屋に入り、倒れこむようにベッドで眠った。


明日は1限からじゃないし、少し寝坊しても大丈夫…


なんて思って寝たのが間違いだった。



でもやっぱり、夢の中に出てきたあの人は。



「好きだ、ハルキっ…」



蓮さん、なんだ。


< 102 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop