願わくはキミに
ペシッと力強く自分の頬を叩く。
___違う。
きっと、顔が熱いのは、慣れない普段の生活で気後れしてるからだ。
ずっと寝てばっかりの病院生活だったから、男の人とも関わったことないし。
なにより私よりも歳上だから、雰囲気に飲み込まれちゃうんだ。
しっかり、しなきゃ。
私は気合いを入れ直して自分の部屋に入り、倒れこむようにベッドで眠った。
明日は1限からじゃないし、少し寝坊しても大丈夫…
なんて思って寝たのが間違いだった。
でもやっぱり、夢の中に出てきたあの人は。
「好きだ、ハルキっ…」
蓮さん、なんだ。