願わくはキミに


私は普通に座っていられなくなり、楽になりたくて横になろうとした時に声が聞こえた。



確かに、「ハルキ」って。



誰かが私を呼んでる。



「…だ、れ」


見たこともない顔、聞いたこともない声。

なのに何故か懐かしい。


「好きだ、ハルキっ…」


そう言って私に向かって手を伸ばすから、反動で私も手を伸ばす。


そして涙が、一気に溢れる。


< 29 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop