願わくはキミに
顔を声がする方に向けると、そこには泣いている私の家族や友達がいた。
「ハルキっ……」
伸ばした手を必死に握る姉がなんだか別人みたい。
オシャレに気を使ってるのにボロボロじゃん。
「うっ……っ」
その横でお母さんがハンカチで涙を拭きながら泣いていた。
美魔女って言われてたのにそんなシワシワになっちゃって。
「先生!ハルキはっ、…大丈夫なんですか?!」
お父さんは今にでも殴りかかりそうな勢いで先生に話しかけてる。
クールなのがカッコよかったのに、なんだかちょっとカッコ悪い。