願わくはキミに
「私がっ、殺した……!
私のせいで、その人の人生がっ…命がっ…心臓がっ…無くなった……!
うっ、う……はぁ…」
「…ハルキちゃん」
ドンドンッと胸元を叩く腕を掴んで、私を力強く先生の瞳が捉えた。
涙で視界なんかぼやけてて顔はよく見えなかったけど、それでも先生は私から目を反らさなかった。
「…ハルキちゃんのせい、なんかじゃない。
医者である僕たちの責任だ。
僕たちは、僕は……その人を救えなかったんだから」
力強く私を見る瞳がなんだか悲しげで。
「ハルキちゃんのせいなんかじゃない…」