願わくはキミに
「で、教えてもらいたいことって何?」
医務室に入って先生は私の向かい側のソファーに座り、コーヒーをすすった。
「私に心臓を提供してくださった方の出身地を教えてください」
私は真剣に先生を見つめ、貰ったコーヒーには手を付けなかった。
別にコーヒーが苦手とかじゃなくて。
何も発しない先生がなんだか怖い。
____怖じ気つくな、私。
「昨日、先生が言ってたことを見つけたので、実行したいんです」