願わくはキミに



先生に釣られて俯くと、先生は「でも」と話を続けた。


「でも、僕の出身地なら教えても大丈夫だよ」



と。



え、先生。それって…



「ハルキちゃんが本気なら僕は止めないよ」



先生は眉を下げてそう言った。


そして、白衣のポケットから紙切れとペンを出して、手のひらを机がわりにして何かを書いた。

< 52 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop