願わくはキミに
02.

◆傷だらけの彼




透き通るような空。


溶け込むような風。


吸い込まれそうなこの景色。



「や、やっと着いた……」



人気のない駅のホームで息切れしていると、実感してしまった。



私、今日からここに住むんだ……



都内から新幹線で約3時間。

寝てればすぐ着くと思っていたが、一人で新幹線は初めてだったので怖くて寝れなかった。


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