願わくはキミに


「てゆうか聞いてなかったけど、お前名前は?」


森崎先輩にそう聞かれて、さっき追加してくれたウーロン茶を飲もうとした手を止める。


そういえば言ってなかったな。



「ハルキ、です。横山 遥希」


ニッコリ笑ってそう言えば、みんな飲んでいた手を一斉に止めて視線が私に集まった。


___なに、なんなの…


「は、ハルキ…?」


またシン…と空気が一変して、緊張感が漂う。


まさか…


「男っぽい名前だってよく言われるんですけど、れっきとした女、ですからね私」


なんておどけて言っても何も反応がない。


あれ、違った?


< 94 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop