願わくはキミに
「あの、まだ怪我…痛みますか?」
「へ?」
私が目の前に立ったことに驚いたのか、目を真ん丸にして私を見た。
蓮さんは背が高いので覗きこむようにしないとちゃんと顔が見えない。
「怪我…」
「はい。ちゃんと手当てしたんですね。
良かったで…あ!」
蓮さんは手を顔に当てて自分の怪我を確認した。
その時に手からダラダラと血が流れているのを見てしまった。
私は気付いたら彼の手を握っていて。
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