Butterfly
受け入れてくれたらもちろん嬉しい。

だけどそれで、たとえ彼が離れていってしまっても。

真剣に向き合って、そして出してくれた答えなら、それがどんな答えでも納得できるような気がした。

「・・・あのね」

私の口から、自然と言葉がこぼれでた。

「もう少ししたら・・・聞いてくれる?」

「え?」

「その・・・今、隠してること。話すから・・・聞いてほしいの」

口にした後で、私は「言ってしまった」と、今更ながらにドキドキとした。

蒼佑さんは、『話したくなったらいつでも聞く』と私に言ってくれたから。

その彼に「聞いてほしい」とお願いするという意味は、確かな未来の約束だった。

「・・・うん。もちろん」

蒼佑さんが静かに微笑む。

「千穂ちゃんが話したくなったら。オレはもちろんいつでも聞くよ」

優しく笑うと、蒼佑さんは私の頬を指の甲で優しく撫でた。

その感触にキュンとして、胸が甘く震えてく。

「・・・千穂ちゃん」

彼の顔が近づいた。

ドキドキしながら目を閉じると、唇に、あたたかなキスが舞い降りた。

柔らかく、何度も触れる唇が、徐々に密度を深めていく。

差し込まれた舌先が、熱く絡んで私の身体を火照らせた。
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