Butterfly
「・・・どうしようかな・・・」


(いきなり咲良の彼氏に会いに・・・しかもホストクラブに行くなんて。正直気がすすまないけど・・・)


その彼がどんな人物で、そして咲良が騙されていないのか、私はとても気になった。


(会わないでいるのも、それはそれで心配だし・・・)


会って、ちゃんと確かめた方がいいかもしれない。

見る目があるかはわからないけど、咲良に比べ、私はとても疑り深い。

「・・・わかった。じゃあ、会ってみるよ。その彼の働くお店に、一緒に行けばいいんだよね?」

「うん!ありがとう、千穂ちゃん!」

必死だった咲良の顔が、ぱあっと明るく輝いた。

その表情に、複雑ながら私は少しほっとした。


(あ、でも、そうだ。行くってなったら・・・)


「ごめん・・・。私、そんなにお金ないんだけど・・・。だいたいいくら位かかるの?」

ホストクラブの相場なんて、私は全くわからない。

ものすごく莫大な料金を請求されるイメージで、私はちょっと怖気づく。

「千穂ちゃんは心配しないで!私が全部払うから」

「え!?い、いいよ!行くってなったら私も払うよ!

・・・って言っても、1、2万がいっぱいいっぱいなんだけど・・・」
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