ただそばにいて欲しいだけ
「もしもし、アルプス工場、業務のさとうです。
お疲れ様です。」

「あ〜、長橋です〜。お疲れ様です。」

「あ・・・あの〜、月曜日にメール送ったんですけど・・・」

「あ、俺、今、一週間休暇なんですよ〜。で、これから新幹線
で大阪帰るんですけど、出社は来週の火曜日なんで・・・見たら
メールしますね。」


「あ・・・そ〜うだったんだ・・・。じゃ、メール待ってます
すみません、移動中に・・・」

「いえいえ、俺こそすみません、何か間が悪くて・・・」

「いえいえいえ、あの時アドレス交換しておけばよかったなぁ〜
って・・・何度も思って。」

「そ〜うですよね。それに・・・・俺、あのバーベキューの時
別にみんなと一緒に同じ新幹線で帰らなくても良かったんです
よね〜。指定席取ってあったんですけど・・・1回なら時間変更
できるじゃないですか〜?

だから、帰りのタクシーの中ですっごい悔しくて。さとうさんに
送ってもらって時間遅らせて帰れば良かった〜って、思って。
そしたらもっと話せましたよね?」



そっか・・・・。


そんなことを長橋君も考えていてくれてたんだ・・・



なんか長橋君からのそんな台詞を聞いて・・・・私・・・浮かれてる?



今・・・・私、満面の笑顔で喜んでない?


なんか・・・・すごく嬉しい


この嬉しい気持ちは何?・・・・・
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