櫻の王子と雪の騎士 Ⅲ
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かつて神々の国に、一人の女神がいた
イリスと言う名の虹の女神
雨が降り、光を浴びて浮かびあがる虹の様に
地から空に向かって伸びる七色の輝くそれの様に
神と神
神と人
そして天と地と冥界
それらすべてを繋ぐ伝令として空を駆けた美しく清らかな女神
彼女の手には一輪の聖花が握られている
虹の雫によって生まれたその花の名こそ、アイリス(Iris)と呼ばれ
もう一つの名をイーリスと言う
きっとルミアは願ったのだ
孤独だった一人の獣にその名を与え、
人や動物、この世界に生きるすべての命を持った者たちと彼が繋がることを
そして彼は、その名に恥じぬ人生を歩む
生まれ持った天性の才を生かして
これからも彼は彼女の為に駆けるだろう
左耳にその花を輝かせ
彼女がいる限り、いつまでも
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アイリス(イーリス)
――花言葉『希望』『愛のメッセージ』『信じる心』
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fin.side by Iris