15才の夏

手繋ぐことさえも自分からできないやつ。
なんだけど性格がめちゃくちゃ優しいらしい。
桜はそこに惚れたんだって。

もう付き合って来月で1年を迎えようとしている直哉と桜。
本当にお似合いなカップルだった。


それからしばらくして。
ある日の夜、桜から電話がかかってきた。

―プルルル

「もしもし桜?どうしたの?」
「瑠奈...あたしもう直哉と別れる」
「え?!なんかあった?」
「なんか付き合ってる感じしないし、もう好きかどうかわかんない」

桜と直哉は学校では一切話さなくてメールもあまりしないらしい。
一緒に帰ったことあるのも3回ぐらいで
唯一2人を繋げてるのが交換ノートだった。

「そっか...。桜の決めたことならあたしは反対しないけど、後悔はしないようにね」
「うん...。ありがとう瑠奈」

そう言って電話は切れた。
その夜、直哉と桜は別れたらしい。


【別れたよ。今まで応援してくれてありがとう。】

と桜からメールがきた。
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