ガラスのハート

「なによ!」

「『誰も見てなかった』んだ」

「え」


「目撃者は、いない。僕たちが捕まる可能性は、限りなく低い。この時間帯だ。とにかく、早くあの場所を離れることが先決だ。良いね」

 その口調は、まるで自分に暗示をかけるような

 言い聞かせるような言い方だった。
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