ガラスのハート

 麻里子は黙った。

 真一は深呼吸をし、ギアをひき、再び車を走らせた。

「だいたい、おかしいと思わないか」

「なにが…?」

「轢いたときの状況だ」

「”轢いたときの状況”…?」
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