ガラスのハート
 キキィ!

 車はその後 止まった。

 真一と麻里子は顔を見合わせる。

 沈黙のなか、ふたりは恐る恐る背後を振り向いた。

 車の赤いブレーキランプが、道の中央の”なにか”を照らしている。

 それが何であるかは、すぐに見てとれた。
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