ガラスのハート

「やっぱり逃げないで、警察を呼べば良かったのよ…」

 ますます青白くなる麻里子の顔色は、まるで血が抜けたようだった。

「まさか、君は何を考えているんだい?」

 真一は、優しい言い方になるよう、最大限工夫しているような口調だった。
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